ヨットやプレジャーボートも高度経済成長期のあのころの賑わいが懐かしい今日この頃、この度の平成25年度予算に阪神港のアジアのハブ港復権に向けた予算も計上され、国会審議が行われようとしています。私は当時の賑わいまでは無理としても、今後徐々に阪神港が復活するであろうと期待しています。
そこで今日はヨットやプレジャーボートのハーバー内の係留マナーについて、簡潔にまとめられた書籍によりご紹介し、そのルールをお互いに守ることによりマリーン・ライフを楽しみたいものです。
【参考書籍:インナーセーリング① 青木 洋 著】
ハーバー内での基本マナー五箇条
以下の基本マナーの五箇条は必ず守ってほしい。基本マナーを守らなかったヨットマンがいかに多いかは、ヨット、ボートを歓迎しない漁港を訪れた時に痛感する。ベテランでも知っている人は少ないのが、残念な現状だ。
また、これらの基本マナーを守らなければ、ヨットクラブを除名されることがある。欧米のヨットクラブでは不文律である。
第1条
もやいロープを桟橋のピットなどにかけるときは、他のロープの一番下を通す。
理由:すでにもやっている船が出港するとき、上に巻きつけられていては自分のロープを解くことが出来ない。ヨット、漁船、大型船を問わず、鉄則である。もし守らなければ、あなたのロープが切り離されていても、文句は言えない。
第2条
もやいロープの余りは桟橋上に放置しない。船側で長さを調節する。
理由:桟橋は人が通行するところだ。あなたが放置したロープの余りに、足を取られるかもしれない。また潮の干満によって艇が上下することがある。そのときもやいロープの長さを調整するのは、船の側でないと出来ないことがある。
第3条
フェンダーは離岸後、直ちに収納する。
理由:フェンダーをぶら下げたまま、港外をセーリングしているヨットがある。とんでもないことだ。ロープが波によって切れたり解けたりして、フェンダーは往々にして流されてしまう。流れたロープの先が他船のプロペラに絡みつく。こんなものぐさ船には近付かないようにしよう。
第4条
他所の港内で係船するときは必ず、関係者の了解をもらう。
理由:他所の港内で、あなたが空いていると思い係船したその場所は、帰ってくる船があるかもしれないのだ。漁をしに沖に行っているかもしれない。入港したらまず外れに仮着けし、どこに泊めればよいか聞くべきである。漁港なら漁業組合を訪ねるべきである。近くの漁師さんが教えてくれる時もある。聞かずに泊めれば真夜中にがなり声で起こされ、暗闇の中、艇を移動させることにもなりかねない。
第5条
他船に横付けするときには必ず、相手船の了解をもらう。
理由:知らない間に横付けされた相手船は、あなたが上陸している間に出港するかもしれない。勝手に他船にもやいをとることは、決してしてはならない。あなたの艇が港内を漂流することになっても、それは自分の責任である。
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